かかりつけ歯医者をもっていますか? ~本当のかかりつけ歯医者とは~

かかりつけ歯医者

「かかりつけの歯医者さんをもっていますか?」と聞かれると、なんと90パーセントの方が、「はい」と答えています。

ですが、それは本当のかかりつけ歯医者さんなのでしょうか?

今、かかりつけ医、かかりつけ薬剤師というのがテレビなどのメディアで話題となっていますが、実は、かかりつけ歯科医も少しずつ話題となっています。

そんなかかりつけ歯科医について、ご紹介していきます。

「かかりつけの歯医者さんはいますか?」と聞かれると、ほとんどの方は「かかりつけ歯科医がいる」と答えますが、問題はその中身なのです。

かかりつけの歯医者さんには、歯の掃除など予防のために通っていますか?と聞き直すと、ほとんどの方は「悪くなってから歯医者さんにいきます。」と答えます。

実はこれではなんと意味もありません。

悪くなるたびに歯医者さんにいくということが意味するもの、それは、歯の状態が以前、来院された状態よりも確実に悪くなっていくのです。

つまり健康な状態を100とします。すると、悪くなるたびに、歯医者さんに行くと、次に来院したときは、90、その次は80、そして、その次は70・・・低下していくしかありません。

つまり、何回目かはわかりませんが、最後にはゼロ、つまり総入れ歯になります。

また、定期検診に半年に一度いって、悪いところがあれば、治療をする、という定期検診も、ちょっと「かかりつけ」と似ていますが、これも、症状がないだけで、虫歯を放置しており、毎回治療しているため、実は来院のたびに悪くなっていきます。

かかりつけ歯科医の、本当の意味は虫歯や歯周病の「リスクを管理」してもらうことです。

人人にあわせた、歯のクリーニングが大切なのです。

歯の掃除なんて、別に健康だから必要ない!と思うと思いますよね。

でも、歯の掃除、クリーニングというのは、定期的に行うことで、お口の中にある細菌を圧倒的に減らすことができます。

例えば、月に一度、歯のクリーニングをしている患者さんのお口の中は10兆(想像もつかない大きすぎる数字です)の細菌がいても、何億、というところまで減らせます。わかりやすい数字で表すなら100の細菌が10以下にまで減らせます。

100以上で虫歯になる、歯周病になるのだとしたら、月に一回通うことの意味があることがわかっていただけるのではないでしょうか。

これが3ヶ月に一度であれば、300の細菌になっています。それをまた10に減らすことができますが、100を超える細菌がいるお口の状態が続けば、いつ歯周病や虫歯が発症してもおかしくないですよね。

たまたま若くて健康だから、免疫力で抑えているので発症しません。

わかりやすく、数字で表しましたが、この発症するかどうかの細菌の数は人差があります。

女性、男性でも違いますし、年齢によっても異なります。

虫歯になりやすい人、歯周病になりやすい人は、この細菌の数が普通なら100を超えれば発症するのに、70を超えると、発症しやすくなるということです。

これが、虫歯リスクが高い、歯周病リスクが高いということです。

もちろん、虫歯になりにくい人、歯周病になりにくい人は、免疫力が高かったりするため、100で虫歯や歯周病が発症するかもしれないのが、200までなら耐えられる体質だからです。

わかりやすく、数字で表しましたが、実際はこのようにわかりやすい基準はありません。歯並び、家族に歯周病や虫歯になりやすい人がいるのか、今、何本の虫歯があるのか・・・。

といった項目を歯医者さんが総合的に判断して、患者さんの虫歯リスク、歯周病リスクが高いのか、低いのかを総合的に判断します。

そして、リスクに応じて、定期的なクリーニングの期間を歯医者さんが決定します。

ただし、虫歯になりやすくても、なりにくくても、定期的なクリーニングは必要です。なりにくくても、たまたま今は体の免疫が最近を抑えて、発症していない可能性も十分にあるからです。

このリスクを抑えるのが、かかりつけ歯科医での「定期的なクリーニング」です。

定期的なクリーニングは、細菌を減らし、健康な状態を100とすれば、来院のたびに、100→100・・・、をキープすることができます。

虫歯や歯周病などの問題が起こる前に、歯科医院で虫歯や歯周病の原因となる細菌、つまり悪玉菌のすみかをキレイにクリーニングするだけでも、虫歯や歯周病のリスクはグッと低くすることができます。

これは実際の研究でも明らかになっています。

その上で、毎日の歯磨きをしっかりと頑張れば健康な歯と歯茎をいつまでもキープすることができます。

いつまでも健康な歯茎と歯を大切に、健康寿命をのばすなら、本当の意味でのかかりつけ歯科に通いましょう。

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