歯が大切な理由 ~最後の10年間を決定づける~

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歯は、健康にとても重要であることは、なんとなく、ほとんどの方がわかっていると思います。

でも、実際にどれくらい重要なのか、ということは、なくならないとわからないというのが、『歯』です。

では、お聞きします。

今、あなたは虫歯で治療した歯は何本ありますか?

もしくは、すでに一本虫歯で歯を抜いた経験がある方もいらっしゃるかもしれません。

抜いたことは覚えているし、虫歯の治療した経験はあるけど、何本かまでは言えない。そういう方が大半だとおもいます。

そして、そのまま何気無く過ごしている方が多いでしょう。もちろん、今までに歯医者さんにお世話になんてなったことないから、これからも大丈夫!という人にも健康と歯の重要性について知ってほしいことがあります。

まずは治療経験のある方に伝えたいのが、その治療された歯は、とても虫歯になりやすいことをご存知でしょうか。

歯だと、イメージしにくいので、家で説明します。

最近、家のリフォームのCMをよくご覧になるとおもいます。これは長い間、台風や雨風などにさらされて、家の至るところに弱い部分がでてくるので、補修が必要になっているということ。つまり、一回立派な家を建てても、その家が一生そこに建ち続けるのは、とても難しいということを表しています。

だから、リフォームなどが必要なんですね。これは、きっと多くの方がご理解いただけると思います。

では、歯の治療に使われている材料はどうでしょうか?

同じ事がいえますし、それ以上に私達は毎日、食事をしています。これは、毎日、自然災害にあっているのと同じくらい、歯を治療した材料は傷んでいます。

例えば、酸っぱいものを食べたり、炭酸飲料を飲んだりはもちろん、噛む力は歯に体重の約5~6倍の力がかかっています。そう、地震どころではありません。

つまり、残念ながら治療が終了した時点から、歯は虫歯という崩壊への道を歩んでいます。

ここでまだ治療経験ないから大丈夫という人も安心してはいけません。

よくCMで歯周病って聞いたことあると思います。 国民の8割はこの歯周病になってしまっていると言われています。

この歯周病は静かなる病と言われていて、いつの間にか歯と歯茎の間にたくさんの菌が感染し、骨を溶かし、痛みのないまま、歯が、抜けてしまう病気です。

虫歯歯は、歯自体に菌が感染するので痛みがありますが、この歯周病は歯が埋まっている土台の骨をゆっくりゆっくり溶かしてしまうので、痛みもほとんどなく、気づいたときには土台がなくなり、歯もなくなってしまう病気です。

さて、歯がなくなってしまうリスクが皆さんにあることが理解いただけたところで、じゃあ、歯がいるのかということです。

もちろん、歯は大切です。

実は60歳以上の方の楽しみは食べることが上位に上がってきます。これはなぜかというと、お若い皆さんは仕事に、家庭に、やることがたくさんあります。

しかし、定年退職後、有り余った時間の中で、趣味も特にない人はどうでしょうか。日本人の平均寿命を考えると、定年退職後、20年近く時間があります。そうなると、1日3度のご飯がとても、楽しみになります。ご飯は季節感も感じられ、また、生きている実感にも直結するからだそうです。

そして、誰にも迷惑をかけないで生涯を終える、健康寿命にも歯は関係あります。

今、話題の認知症と残っている歯の本数には関連があります。これは、噛むと歯が噛んだ感覚を脳へ伝えることで、脳が活性化されるからです。

歯がなくなり、総入れ歯だと、脳への刺激が弱くなり、さらに何も噛まない流動食では、脳への刺激がなく、認知症が進行しやすくなります。

つまり、今ある歯は、あなたの最後の10年間をどうすごせるかを決定づけます。

ここで、癌の名医のお母さんの話をさせてください。

癌の名医でも、既に進行してしまった癌の治療はできませんでした。できることは痛みをとることしかできなかったそうです。 母親はだんだん体力もなくなり、家のベットからなかなか出れなくなりました。楽しみは唯一、ご飯でしたが、お母さんは入れ歯で、家族と同じものは食べれなかったそうです。そこで、癌の名医はお母さんの歯を歯医者さんに治療してもらい、同じように、ご飯を食べれるようにしてもらいました。

このとき、まだ家族は歯の重要性には気づいていませんでした。

久しぶりに同じ硬さの食べ物を同じように食べられるようになったお母さんは言いました。 『みんなと同じものを食べて、同じ感覚を共有できる、美味しい、不味いが皆と一緒にいえるんだね』家族はハッとしました。

歯は食事というコミュニケーションを円滑にしてくれる。それ以上に喜びを共有できるんだと。そして、最期の日。お母さんは大好物の煮物を食べたそうです。

最後の晩餐に自分の好きなものを何でも食べられると思っているかもしれません。実は、それはとても難しいこと。

だから、あなたの最後の10年のために、今、歯のケアを大切にしてください。

それはあなたの未来への素晴らしい投資になりますよ。

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