小学生のうちに歯磨きの習慣をつけよう! ~大人になったとき後悔しないために~

子供が歯磨きをしてくれない

小学生のお子さんがいるお母さん、お父さん、なかなか子供が歯磨きをしてくれなくて困っていませんか?

自分は虫歯でつらい思いをしたから、子供にはそんなつらい思いをさせたくないですよね。

毎日、小学生のお子さんがしっかりと歯を磨いてくれるように習慣づけるために、大切なことをご紹介していこうと思います。

最近の子どもたちをみていると、虫歯だらけの小学生と、全然虫歯のない子供と両極端です。

できれば、自分の子には、ぜんぜん虫歯のない子になってほしいですよね。

そんな両極端のお子さんを診察していて気づいたある特徴があります。

それは、「親が必死に仕上げ磨きをしていない」ということです。

もちろん、毎日の仕上げ磨きはとっても大切です。

ですが、毎日無理やり歯磨きをやるうちに、子供は歯磨きが嫌になってしまって、歯を磨くことが親に怒られることだと思うようになってしまっています。

嫌なことは、一度や二度なら効果はあるのですが、継続するとなると続けることはまず無理です。

“褒めて伸ばす”ではないですが、まず、小学生低学年のうちは、歯を磨かけている、磨けていないに関わらず、歯を磨いたら、そして、自主的に磨くようになったら、しっかりと、「歯を磨いてえらいね!」と褒めてあげましょう。

歯磨きを褒めることで、嬉しくなって、歯磨きが習慣化してくれます。

また、小学生の高学年になったら、なぜ、虫歯にならないためには歯を磨かないといけないのか、しっかりと説明しましょう。

虫歯がたくさんある子供は、大人のいうことが理解できる小学生の高学年になっても、歯医者さんで口をあけるのを嫌がります。

一方、虫歯が全然ない小学生の子供は、しっかりと口を開けてくれて、お口の中の掃除をしっかりとさせてくれます。

この背景には、無理やり歯を磨いていることで、歯を磨くことが苦痛になってしまっているということがあります。

さらに、虫歯だらけの子は、

  • 虫歯菌がお口の中にいるから、このままだと、もっともっと痛くなるよ!
  • 注射されて、もっと痛い思いするよ!

と脅されている傾向があります。

たしかに、虫歯を放置すれば、もっと痛くなりますし、麻酔の注射をしなくてはいけなくなりますが、恐怖を恐怖で克服するのは大人でもかなり嫌なことですから、子供は理解はできても「どっちも嫌だ!」となります。

ですので、ある程度理解ができるようになった、どうして、歯を磨くのか、一度でもいいので、しっかりとお母さん、お父さんが説明してあげましょう。

例えば、お子さんの好きな食べ物はなんでしょうか?

ハンバーグが好きなら、ハンバーグをいつまでも、大人になってもおいしく食べるために、歯を毎日磨こう、というふうに、歯磨きには目的があることをしっかりと子供でも説明しましょう。

そして、もし、毎日歯を磨かなかったら、大人になって、歯がなくなって、おいしいハンバーグが食べられなくなるかもしれない、さらに、ハンバーグだけではなく、おいしいクッキーだって食べられなくなるかもしれない、という風に説明しましょう。

また、虫歯を経験したことのある保護者なら、とっても痛い思いをするので、そんな経験をしてほしくないから磨こう!という風に説明しましょう。

もちろん、思春期のときには、反抗するかもしれませんが、大人が子供の立場に立って、しっかりと歯磨きの大切さを教えて、歯磨きをして褒めている家庭は、大きくなっても、歯磨きの習慣ができています。

反抗期は親の命令、指示に従いたくないから、反抗します。だから、それまでに、歯磨きを習慣化していれば、親がわざわざ注意する必要もなく、怒る必要がそもそもなくなるのです。

たくさんのことを説明しましたが、小学生のうちから、しっかりと歯磨きの習慣をつけるために、

  • 歯磨きをしたら褒める
  • 歯磨きの目的をできれば、親の経験談も含めて説明する

ということをしましょう。

褒めることは、怒ることよりも簡単で、歯磨きの目的は、一度説明すれば、きっと子供もわかってくれるので、手間もかかりません。
毎日ガミガミ言うよりも、小学生のお子さんも、お母さん、お父さんも気分がいいはずです。

もちろん、歯の磨き方なども大切ですが、一番大切なことは「親が子供の立場になって考える」ということです。

また、虫歯になる前に定期的に歯医者さんでしっかりと予防処置をしてもらえば、歯医者さんは子供にとって歯を掃除に行く場所であり、痛い注射をされる場所ではなくなります。

歯医者さんが痛くて怖い場所になる前に、むし歯になる前に、定期的に歯医者さんでお子さんも、歯の掃除をしてもらいましょう。

小学生に効果的な歯磨き粉

歯磨き粉

小学生の低学年のうちは、前歯が生え変わり、しかも、お菓子やジュースを飲む頻度が高くなるので、虫歯のリスクが高くなります。

ですので、虫歯予防に効果のあるフッ素入りの歯磨き粉を使いましょう。

さらに、フッ素入りの歯磨き粉を選ぶときは、研磨剤があまり含まれていない、低研磨性のものを選びましょう。

さらに、泡立ちがいいと、少しの時間で磨いた気がしてしまうので、低発泡性という歯磨き粉を選ぶようにしましょう。

小学生の虫歯予防に効果的な歯磨き粉

小学生の歯ブラシの選び方

歯ブラシ

大人でも、一か月に一回の歯ブラシの交換が必要ですが、子供の場合は、力強く磨いてしまうので、すぐに開いてしまって、早いと2週間くらいで交換が必要となります。

子供の歯ブラシは、こまめにチェックして、開いてしまったら、すぐに交換しましょう。

また、小学生のときは、子供の歯が大人の歯に交換され、歯並びが大きく変化しますので、歯が生え変わるまでは、子供用の歯ブラシを使いましょう。

子供用の歯ブラシは子供でも持ちやすく、歯ブラシのヘッドが小さいので、大人の歯と子供の歯が生え変わる時期にはとくに細かい部分までしっかりと磨けるのでおすすめです。

大人用の歯ブラシは、歯が生え変わってからにしましょう。子供の成長にもよりますが、小学6年生には、大人用の歯ブラシでも大丈夫です。

小学生の歯ブラシの使い方や選び方のポイント

小学生の歯の磨き方

歯の磨き方

歯ブラシは鉛筆持ちして、細く動かすのが基本です。

しかし、小学生の低学年のうちは、まだ鉛筆持ちがうまくできません。

ですので、小学生の低学年のうちは、歯ブラシを握って磨く方法で磨きましょう。そして、しっかりと前後に動かしましょう。

細かいところは、保護者の方がチェックして、磨けていなければ、磨いてあげましょう。

小学生の高学年になったら、鉛筆持ちができるようになるので、鉛筆持ちをして、細く前後に動かして、歯をしっかりと磨けるようにしましょう。

また、歯磨きのときに、歯を磨く順番も大切です。

右上のほっぺた側から磨き、左上まで磨いたら、次は、左上の裏側から、右上の裏側を磨いて、右下のほっぺた側を磨くといったように順番を決めて磨くようにお子さんに指導しましょう。

小学生の歯の磨き方を詳しくご紹介します

小学生の歯の矯正

歯の矯正

矯正が必要なお子様がいて、歯医者さんに矯正を勧められたら、矯正はすべきです。

歯並びが悪いと食事をスムーズに食べることができません。これは下あごが上の前歯よりも前に出ていて、お肉などの食品は上手く噛み切ることができないからです。多くの方は丸呑みに近い食事になります。

また、歯並びが悪いと歯並びがキレイな人と比べて、汚れが溜まりやすく、虫歯になり、歯を失う可能性が高いです。

そして、もう一つ重要なのが会話です。言葉の発音には歯並びがとても大きな影響を与えます。出っ歯の方は前歯が飛び出しているため、空気が抜けやすく、サ行の発音が上手くできません。

矯正を始めるには、年齢でいうと6歳がキーポイントとなります。6歳で一度、検査を受けていただきたいです。なぜかというと、6歳は、噛みあわせに重要な6歳臼歯という大人の歯が生えてくるからです。

ただ、6歳臼歯上下左右で4本ありますので、すべて生え揃わないと診断できません。

子供の未来のための歯の矯正 ~6歳がキーポイント~
歯の噛み合わせが悪いと、運動能力にも影響する?!

小学生の歯科検診

歯科検診

お母さんたちが気になる、歯科検診での「CO(シーオー)」とは、初期の虫歯です。

「えっ!虫歯なら削ってつめないといけないのでは?」と思ってしまいますが、そうではありません。

このCO(シーオー)は、歯の表面のエナメル質が虫歯菌によって溶かされている状態です。

ですが、決定的に違うのは「歯に穴があいていない」ということです。

表面が溶かされているものの、まだ歯に穴があいていないので、治る可能性のある初期の虫歯なのです。

ですから、お子さんの歯科検診の結果に「CO」と書かれていたら、このまま放置していれば、歯に穴があいて、削ってつめないといけなくなります。

COと記載があったら、1番のおすすめは、歯医者さんに行って、「フッ素塗布」を行ってもらうことです。

初期の虫歯のCO(シーオー)というのは、歯の表面が溶かされていますが、フッ素塗布を行うことで歯を強くすることができます。

また、歯磨きのときにフッ素入りの歯磨き粉を使うことで溶けた歯の表面を強くしてくれます。

小学生の子供の歯科検診の結果を見たら「CO」ってあるけど・・・

乳歯の虫歯を放置したらどうなるの?

乳歯の虫歯

乳歯の虫歯は絶対に放置してはいけません。

乳歯の虫歯を放置して、根っこの先にまで虫歯菌が繁殖して膿が溜まってしまうと、その乳歯の下に生えてくる永久歯に悪影響がでます。

永久歯は、顎の中で作られて、乳歯が抜けると生えてきます。

乳歯の根っこの先にまで虫歯菌が感染していると、形成途中の永久歯に虫歯菌が感染し、完全な永久歯になれません。

歯の形がいびつになったり、歯の表面のエナメル質が虫歯菌に感染して、生えてきた途端に黒い虫歯に感染しています。

そうなれば当然、生えたての永久歯でも治療が必要になりますし、健康に生えてきた永久歯と比べれば歯の寿命も将来的には短いことが予想されます。

乳歯の虫歯は放置してしまうと、あとから生えてくる永久歯に悪影響を及ぼしますので、絶対に治療が必要です。

乳歯の虫歯を放置したらどうなるの?

小学生の歯周病

歯周病

小学生はまず歯肉炎から歯周病に進行することはありません。

というのも、小学生のうちは、免疫力も高く、歯周病菌を抑える力も高いからです。

そのため、歯肉炎の段階でそれ以上進行をすることはほとんどありません。

ただし、歯磨きをサボり続けたり、また、白血病など、免疫力が低下しやすい病気にかかっている子供は、歯肉炎から歯周病へと進行することがあります。

さらに、小学生のうちに歯磨きをせずに、歯周病になってしまうと、大人になったとき、いっきに歯周病が悪化して、まだ20代なのに総入れ歯・・・、なんてこともありえます。

小学生でも、あまりにも歯肉炎が進行すると歯周病になるよ!

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