虫歯の神経の治療について詳しくご紹介します

歯の治療

虫歯は、「歯が少し染みるなぁ・・・」と思っていた人も、だんだん強い痛みに変わり、ズキズキして、頭まで痛みが響くようになってきます。

歯の痛みは、頭にダイレクトに響き、さらにどこの歯が痛いのかすらわからなくなってきます。

そうなってから歯医者さんに行くと『歯の神経まで、虫歯菌が感染していますので、神経の治療をしますね。』と言われることになります。

では、この神経の治療とはどんな治療なのでしょうか?

虫歯は始め、歯の表面であるエナメル質を溶かします。そして、次にその下の層である象牙質を溶かします。

この段階であれば、冷たいものが歯に染みるだけなのですが、さらに象牙質から虫歯の感染が広がると、その下の神経に感染し、猛烈な痛みを与えます。

すると、何をしても痛みがでるようになります。

この段階まで虫歯が進行していると、神経をとる処置をします。

専門用語では『抜髄処置』といって、歯の神経を取り除く治療になります。

ただし、歯の神経というのは、歯の根っこの数よりも多いことがあります。

例えば、下の奥歯では根っこが2つあるのですが、神経は3本あったりします。

歯を削っていくと小さな穴が空いており、その小さな穴に管があります。

その細くて小さな管に神経が入っており、それを完全に取り除くのは非常に大変な治療で、難易度の高い治療であり、回数がかかります。

治療の流れとしては、以下のようになります。

  1. 虫歯に感染している部分を削る。
  2. 神経の管を探す。
  3. 神経の管にはいっている神経を取り除く。
  4. 感染しているところを除菌するために、神経の管に薬を入れる。
  5. 感染が収まっていたら、神経を取って空洞化した管に、専用のお薬を詰める。
  6. 削ってしまった歯の部分にかぶせものをする。

一回目の治療のときは、虫歯に感染しているところをすべて除去し、神経を取り除き、菌を除菌します。

そして、二回目のときに、再度、感染しているところを取り除き、さらに菌を除菌するために、もう一度、抗菌作用のある薬を神経の入っていた管にいれます。

三回目の治療で、症状が落ち着いて、感染がおさまっていたら、空洞化した歯の神経の管に、再度、菌が侵入しないために、専用の薬をつめます。

そして、四回目以降に詰物治療をします。そのときに、歯に土台を立てたりすると、さらに5回ほど治療回数が増えます。

どうしてこんなに治療に回数がかかるの?とよく質問されますが、このように、神経がなくなってしまうと、神経だけの治療であっても、しっかりと殺菌するために回数がかかる上に、かぶせもの治療も、歯に土台を作って、削って、型をとって…と回数がかかります。

非常に手間と時間がかかるため、回数がかかります。

治療に回数がかかるため、途中で痛みがなくなると、来院をやめてしまう患者さんがいます。

しかし、完全に菌が取り除かれていないと、菌は再び増殖し、再度、虫歯が進行します。

さらに進行すると、歯がほとんどなくなってしまうため、歯を抜かなくてはいけなくなってしまうケースも多いです。

ですから、治療回数がかかっても、しっかりと治療が完了するまでは、通院してください。

また、虫歯の感染状態によっては、治療期間はさらに長くなったり、逆に短くなることもあります。

小さな虫歯であっても、進行するまで時間がかかっています。

そして、進行してしまった虫歯をしっかりと治すにはそれだけ時間がかかるのです。

仕事でなかなか忙しいという方も、途中で治療を断念せず、最後までしっかりと治してもらいましょう。

それが、歯を抜かずにすむ、一番の方法です。

スポンサーリンク
広告
広告
  • このエントリーをはてなブックマークに追加