虫歯になると、歯の表面に穴が空いて、冷たいものがしみるようになります。初期の段階の虫歯であれば、歯の表面のエナメル質が溶けていても、穴が空いていなければ、削る必要はありません。
しかし、いったん、虫歯が進行して、歯に穴が空いていしまうと、食べ物がつまりやすくなるため、なくなってしまった歯を補うために、どうしても、細菌に感染した歯を削って詰める必要があります。
小さな虫歯であれば、削って詰める治療コンポジットレジン修復という治療が可能です。小さく削って詰める治療コンポジットレジン修復についてご紹介します。
歯医者さんに行って、虫歯の治療をするときに、「白い詰めものをしますね。」と言われると、多くは「コンポジットレジン」という材料での治療となります。保険診療では広く一般的に使われている治療となります。
歯を削ってもらって、治療を終えたあとに、歯を覗いてみても、以前とあまり変わらないと思った人もいるかもしれません。これがコンポジットレジンという治療です。
昔は銀歯の治療しかありませんでしたが、歯科医療の発展で、コンポジットレジンという特殊な医療用のプラスチックによって歯を治すことができるようになりました。強度もかなり強くなってきていますが、やはり、金属に比べると強度は弱くなります。
コンポジットレジンという材料は、プラスチック材料の仲間です。治療としては、感染した歯を削ったあとにこのコンポジットレジンを詰めます。
歯に特殊なコーティング剤を塗り、光を当てると、歯とこの白いコンポジットレジンという材料がくっつくようになります。コンポジットレジン修復は、範囲が小さければ適応症となります。
白いので、銀歯とくらべると、見た目がいいですが、徐々に水を吸うので、変色してきます。特に、コーヒーや紅茶など、カフェインを多く含む飲み物をたくさん飲む人はすぐに着色してしまいます。
また、ワインやカレーなども着色がつきやすいため、着色が強い食べ物をたくさん食べる人は、すぐに治したコンポジットレジンの場所に色がついてしまいます。
ですから、何年かすると色が気になる場合はやり直す必要があります。保険治療ですので、前歯であれば2000円程度で治療が可能です。奥歯であれば、3000円くらいとなります。
ただし、歯医者さんの中にはコンポジットレジンでも、最新の新しい強度の強いものを使っている場合があり、自費診療となる場合もありますので、歯医者さんに確認しましょう。
コンポジットレジン修復のいいところは、小さく削って、詰められることです。金属では、歯にしっかりと装着して、とれないような形を削らないといけなかったので、健康な歯までも削らなければいけなかったのですが、コンポジットレジンは虫歯の部分だけ削るだけなので、自分の歯をできる限り残せることが可能です。
ただし、強度が金属と比べて弱いです。虫歯の範囲が大きかったり、噛む力が強い奥歯では、適応症ではない場合もあります。
虫歯を治してもらうときに、コンポジットレジン修復で治療してもらいたい場合は、自分の虫歯がどれくらい進行しているのかを知り、コンポジットレジン修復が適応症かどうかを歯医者さんに確認しましょう。