歯周病の”恐ろしさ”は20代でも安心できない

歯周病はおばさんやおじさんがなるもので、20代だから心配いらないと思っていませんか?

実は、歯周病は20代の方でも70%の方がかかっていると言われています。

まずは、お口の中をのぞいてみてください。下の奥から二番目の歯は自分の歯でしょうか。白い詰めものや、銀色のかぶせ物が入っていたりしませんか?もしくは、すでに抜いてしまってないという方もいらっしゃるかもしれません。

下の奥から2番目の歯は別名、6歳臼歯とも呼ばれ、大人の歯の中では一番、長い付き合いになる歯です。一番始めに生える歯ですので、なくなるのも一番早いです。

なぜ、その歯(6歳臼歯)をチェックしてもらったかというと、その歯から虫歯の連鎖はもちろん、歯周病の連鎖が始まります。

白い詰めものは専門用語で、コンポジットレジンというプラスチックですが、天然の歯と比べると汚れがつきやすく、再度虫歯に感染するリスクが高いです。

さらに銀歯は金属なので、常に唾液にさらされることにより、イオン化し、金属イオンが唾液に溶け込みます。そうすると、金属はもろくなり、また、汚れが付着しやすくなります。

つまり、すでに治療してもらっている場合、汚れがつきやすいので、治療されたことがない歯と比較して歯周病になる確率が非常に高いです。

中にはかぶせ物がしてある歯に限局して炎症が進み、他の歯はまだ健康なのに、かぶせ物の歯だけ歯周病がかなり進行していることがあります。

奥から2番目の歯が仮に歯周病や虫歯でなくなってしまった場合、他の歯に負担がかかります。治療しても、人工物で治療された歯は、以前の天然の歯と違い、力がかかると壊れやすいです。そうすると、噛む力のバランスが崩れ、前後の歯や反対側の歯に過度な力がかかることにより、他の歯も虫歯になったり、歯周病の進行が早まります。

2本が3本、どんどん他の歯への負担が増えてどんどん歯が悪くなります。歯がたった一本なくなるだけで、他の歯の崩壊も始まるのです。

そこで、なぜ20代が大切かというと、その1本の歯を20代で失えば、それが他の歯の寿命を左右する運命の分かれ道になるからです。

歯周病にかかり、最終的に総入れ歯になる人の多くは20代までに奥歯を一本失っています。奥歯は磨きづらく歯周病の進行が早いわりに、進行に気づきにくく、見た目も奥なので意識しなければわかりません。

20代でその奥歯を治療されていたり、なくなっていると、歯周病の進行を早めるので、歯を失う確率がぐんとあがり、それが運命の分かれ道となるのです。

また、20代の女性の場合では、ホルモンバランスの変化により歯周病への進行を促進することもあります。

これだけリスクにさらされていますが、逆に言うと、20代で歯について意識し始めれば、その後一生歯に困らないということも可能です。

年を重ねれば重ねるほど、すでに骨や歯茎の周りの組織が失われている可能性が高いですが、20代であれば、その可能性は低く、予防効果がかなり期待できます。

ですので、20代のうちから、歯のケアをし、一生歯に困らない生活を送りましょう。そのためには、歯医者さんに行って定期的な検診を受けたり、歯の掃除をしてもらうことが大切です。

また、20代の女性は将来、妊娠の可能性があります。そのときにもし歯周病にかかっていると、赤ちゃんが早産する危険が非常に高くなる上に、妊娠に関係するホルモンによって、歯周病が急激に悪化します。ですので、20代の女性は歯周病にかかってはいけません。

20代の人は将来のためにも歯周病にかかってはいけません。

ぜひ、一度、お口の中をチェックして、心配であれば歯医者さんに定期検診へ行きましょう。

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