歯周病ってとても、気にはなるけど、自分は歯周病なのかわからない方が多いと思います。それが実は歯周病の怖いところ。
自分が歯周病なのかどうかをチェックしていただき、治療のきっかけになればと思います。
歯周病の症状
患者さんが自覚できる歯周病の症状を詳しく解説します。
歯茎の腫れ
歯周病は歯茎が赤く腫れ上がります。また、歯周病が進行すると、歯の周りの組織である骨が破壊され、歯茎がさがってきます。
歯周ポケットがある
歯と歯茎の間の隙間が通常は1、2mm程度しかありません。しかし、それがその倍以上の5mm、重度の人ですと10mm、つまり、1cm近くの歯周ポケットが形成されます。歯茎を触ってみてブヨブヨしていたら要注意です。
歯茎から血や膿がでる
歯茎の炎症が強いと歯周ポケット内に傷が作られて、防御反応で白血球がたくさん集まります。その結果、出血さしたり、膿がでてきます。
歯が動く
歯茎の炎症が進むと歯の周りの組織である骨や歯と骨をつないでいる歯根膜と呼ばれる膜が破壊されるので、歯がグラグラし始めます。
指のつめが白くなるくらい押してみましょう。健康な歯はそれくらいの強さでは普通、ビクともしませんが、歯周病が進行していると、歯が動いてしまいます。
歯並びが悪くなった
若いときは、歯並びを気にしたことがないのに、最近、歯並びが悪くなった中高年の方は注意が必要です。
歯にはほっぺや唇、舌、噛みあわせの歯から様々な方向の力がかかっています。歯周病が進行し、骨の支えが弱くなると、これらの力の作用で歯が動いてしまいます。その結果、歯並びが悪くなっています。
一度、若い頃の笑顔の写真と今の笑顔の写真を見比べてみてください。
口臭
歯周病が進行すると、歯周病ポケットが深くなります。深いところは空気がなく、歯周病菌はそのような空気の少ない環境(嫌気性といいます)を好むため、どんどん増殖します。
歯周病菌が増殖すると、 臭い物質である『硫化水素』『メチルメルカプタン』『ジメチルサルファイド』が発生し、非常に強い口臭が発生します。
歯茎の強い痛み
歯周病ポケットが深くなり、その上に歯石などが形成され、歯周ポケットの入り口が閉鎖されてしまうと、よりいっそう嫌気状態になるため、歯周病菌が増殖し、慢性状態であった歯周病は、急性化といって、急激に歯茎が腫れます。
そうなると、歯茎だけでなく、顔がバンバンに腫れ、ズキズキした痛みがでて、さらには頭痛までしてきます。
このような状態の方はすぐに歯医者さんに行くとは思いますが、腫れているところから、膿を出すと一時的に痛くなくなってしまいます。そのため、放置する人がいますが、原因を除去できていないので、またすぐに激しい痛みがでることがあります。
激しい痛みを経験したことがあり、放置したままの方は、すぐにでも歯医者さんに行ってください。
さいごに
確定診断にはまた歯医者さんが行う別の検査があるので、きちんと診断してもらいましょう。
ただし、これらの自覚症状は歯周病がある程度進行した状態です。
軽度のものであれば、自覚できないことが多いので、不安な方は歯医者さんの診察をきちんと受けましょう。