なぜ、「歯石が歯周病の原因になるのか」を説明します

歯石はプラーク(汚れ)を土台として、唾液中にあるカルシウムなどのミネラル成分がプラーク中に、蓄積していきます。すると、少しずつ、ミネラルが結晶化して固くなっていき、白い塊ができます。

口の中は菌の温床です。小さな白い塊の歯石1gの中には、なんと1000億もの細菌がひしめいています。ちなみに、同じく汚いイメージの便1g中の細菌数は500億ですので、歯石はその約2倍ということになります。

だから、免疫力の弱い赤ちゃんに歯周病の人がキスしてしまってはダメというのはもちろん、大切なパートナーの口元をみて、白い塊があれば、しっかりと歯医者に行って、歯石取りをしてもらわないと、あなたに歯周病の危険がせまってきますし、大量の細菌がお口の中に侵入してきます。

もちろん、ご自身の口の中に、歯石があるのでしたら、今すぐに歯医者にいってとってもらってください。

次になぜ、歯石があると歯周病になるのかというと、これは先ほど言ったように、歯石に菌がたくさん住んでいるからです。

歯石にはさらに汚れであるプラークが付着します。するとさらにそのプラークが結晶化してもっと大きい白い塊ができてきます。そして、さらに汚れがついて、、、というように歯石はその大きさをずっと大きくしていきます。この連鎖は歯石を取らないとストップできません。

歯石に住んでいる菌は大人しくしていればいいですが、炎症性の物質を出して、歯茎をどんどん破壊していきます。もちろん骨も破壊します。ゆくゆくは歯の土台の骨を全て破壊し、歯がなくなります。

さらに歯石が恐ろしいのは、なんと、2、3日あればすぐに作られるということです。つまり、残業明けのサラリーマンが飲み会にいき、二日酔いのまま仕事、疲れて歯も磨かずに寝るといったことを1回しただけで、あなたの口の中には歯石がいます。

また、これは歯石ができるのが2、3日です。歯の汚れであるプラークに限って言えば、ご飯を食べたあと約7~8時間で作られます。だから、歯は毎日磨かないといけません。一日歯を磨かないとあっというまに、口の中はプラークだらけです。

今、健康なあなたでも、年をとって、免疫力が落ちると、肺炎になりやすくなります。そのとき、この白い塊の歯石がたった1g、何かの拍子に気管支に入ったらどうなるでしょうか。肺炎の原因になることは火を見ることよりも明らかです。

ご高齢の方の肺炎による死亡率は現在、3位にまで、上昇しています。ご高齢のご家族がいる方は、ぜひ、健康でいてもらうために歯医者さんの受診を勧めてあげてください。

歯石がどうしてできるのか、そして歯石は歯周病の原因のみならず、なんと肺炎の原因にまでなるとは思いもよらなかったのではないでしょうか。

歯石は簡単に歯医者さんで取ってもらえますので、早め早めに歯石除去をしてくださいね。

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